ファクタリングは、黒字倒産を避けるために有効な手段です。黒字倒産というのは、利益が出ているのに資金が足りなくなって会社が倒産してしまうことです。一般人は利益が出ているのに資金が足りなくなるというのはおかしな話だと思うでしょう。例えば、2000万円の売上があり、支出が1000万円だったとします。

この場合、1000万円の利益が出ているので、余裕で黒字です。しかし、2000万円は売掛金であり、回収できるのは5ヵ月後の約束になっているとします。しかし、支出の1000万円はすぐに払わなければなりません。この場合、1000万円の利益が出ていますが、実際に手元にある資金はマイナス1000万円です。

この1000万円をなんとかできなければ会社は倒産してしまうことがあります。ファクタリングを利用すると、売掛金をすぐに現金に変えてもらうことができます。しかし、当然ですが100％で買い取ってもらえるわけではありません。例えば9割で買い取ってもらえたとします。

2000万円の売掛金がすぐに1800万円になります。しかし、たった5ヶ月早くお金を回収するために200万円もの手数料を支払っていることになります。これならば銀行からお金を借りたほうがよいでしょう。しかし、銀行の審査には必ず通るわけではないので、いざという時の手段としてファクタリングは有効です。

また、あまりないケースですが、5ヶ月の間に取引先企業が倒産してしまえば、2000万円の売掛金は貸し倒れとなります。ファクタリングには相手企業が倒産するリスクを回避できるというメリットもあります。